松本発着・誰も真似しない小さな旅

漂うような旅 5

四条大宮から 嵐電さんの小さな電車に乗り、コトコトと揺られることしばし。 蚕ノ社駅で下車して5分ほど歩くと、 木嶋神社 (蚕ノ社) さんに着きます。 大宝元年にはすでにあったと言うとても歴史のある神社さんで、 境内はよく手入れがされていて、正に神…

漂うような旅 4

図子や小路の向こうにも 夏の日差しが降り注いでいます。 蝉時雨が降り注ぐ高瀬川沿い。 木陰の下、緑が映りこむ涼しげな川面を見ながらそぞろ歩き。 近くにこのような素敵な川沿いの散歩道があるのは羨ましいです。 つづく ただ歩いている動画です。

漂うような旅 3

昔、私が乗りテツさんだった頃の血が騒ぎ、まだ乗ったことない鉄道へ。 この旅で行った一番の遠いところ 紀州鉄道 紀伊御坊駅。 しかし まあ、 ものの見事に 誰も居ません。 乗車券は 自動改札なんて何んだそれの、昔懐かしき硬券。 乗る列車は 造りが殆んど…

漂うような旅 2

最高気温37.6℃ 屋根の上の鍾馗さんも、暑そうにしておられます。 いや~あついですねと問うと、ほんまあついですなぁとの返答。 これが油照りと言うのでしょうかと問うと、まだ風もあるし、そんなに蒸し暑くないから違うとの返答。 と言うことは、京都の…

漂うような旅 1

まあ、青春なんてものは遠い夢の向こう、最早老年になろうかと言うところですが、 このきっぷで糸の切れた凧のように、ふらふらと夏休み。 いや~、外は猛暑ですが、列車の中は涼しくて、よく眠れてしまいました。 まあ、とりあえずは松本から、中央線・関西…

芸術の秋 か?

昨日10月24日の話です。 朝、8時起床。洗濯と掃除をさっさと済ませ、バスと電車で平田駅まで行き、病院へ退院後の経過を診て貰いに。術後の傷の回復は順調で、そろそろお酒も缶ビール1本くらいなら良いし、温泉や銭湯も長湯をしなけければよろしいとの…

ぶらりちいさな旅 (その6)

鳥居峠を後にすると、 道は結構な勾配の下り坂になります。 山の春は遅く、樹々はようやく芽吹き始めたばかり。 ところどころ、人も分け入れられないような急斜面に、鳥たちが里から運んだ種が芽吹き、育ったであろう桜の樹も、今が盛りと咲き誇っておりまし…

ぶらりちいさな旅 (その5)

しばらく、昔ながらの細い古道を歩くと、不意に 平らたく開けた場所に出ます。 ここには、中山道でも指折りの難所であった、今私が超えているこの「鳥居峠」の名の由来になった鳥居がある、御嶽神社が鎮座しております。 鬱蒼とした山林の中に鎮座するこの神…

ぶらりちいさな旅 (その4)

林の奥深くに吸い込まれた道は、 この石道標の置かれたあたりから、 不粋なアスファルト舗装がようやく途切れます。 とうとう昔そのままの中仙道とご対面。 途中、石畳の道に整備されているところもありますが、ほぼ昔のままの面影の道。 しばらく歩くと、 …

ぶらりちいさな旅 (その3)

JR中央本線を跨ぐ歩道橋を渡ると、しばらくは何の変哲もない、ごく普通の舗装された田舎の道が続きます。 しかし、ごく普通の道でも、 道端に水場があったり、鷹匠屋敷の跡があったりと、古街道の遺構がそこここに残り、やはりそんじょそこらの田舎道とは…

ぶらりちいさな旅 (その2)

藪原駅で降りたのは、私のほかは、親戚の法事にでも招かれたと思しき賑やかな三名ほどの一団だけ。 その一団が迎えに来ていた車に、大仰に礼を言いながら乗り込み去ると、 途端に駅には人気が無くなり、物音の一つもしないほど、静まり返ってしまいました。 …

ぶらりちいさな旅 (その1)

世の中は大型連休中。 かく言う私も、暦どおりにお休みをいただきました。 しかし、暇はあれど、懐がいつもに増して寂しい状態。 また聞くところによると、何でも巷では、始末の悪い怪しげな感染性の疾病が流行るかもとか。 ならば家に閉じこもっていようか…

成り行きの旅(その5)

東尋坊の売店で軽く食事を摂り、時計を見るともうすでに午後1時を回っています。 今日中に松本にたどり着くためには、そろそろ帰る算段をしなければなりません。 かといって、来た道を戻るのも芸がないし、高速に乗って帰るのも味気がありません。 で、結局…

成り行きの旅(その4)

さて、身も心も清められて(?)永平寺を後にして、今度は東尋坊へ。 永平寺からは、車で1時間ほどかかりました。 青い空に蒼い海。東尋坊は聞きしに勝る絶景。 由来になった乱暴な破戒僧も、最後はこの美しい風景を見ながら酒に酔いしれ、謀殺されたのでし…

成り行きの旅(その3)

さて、一夜明けて・・・ 福井まで来たのはいいけれど、まったく予備知識無しに来てしまったため、どこを観光してよいかまるでわかりません。 お散歩マニアとしては、福井市内を縦横無尽に歩きつくしたい所ですが、何しろ車で来ているので駐車料金のことを考…

成り行きの旅(その2)

どういう訳か、たどり着いてしまった、岐阜県と福井県の境「油坂峠」。その県境を示す表示板の下で、私は思わず途方に暮れてしまいました。 時間はすでに午後2時過ぎ。しかし、このまま引き返しても芸がないような気が。 幸い(?)車には緊急用のお泊りグ…

成り行きの旅(その1)

お盆期間中、長野県内ではあちらこちらで気温が35℃を超える猛暑日が続きました。 私はあまりの暑さで、休みの期間の前半は何にもする気になれず、自宅で半分融けかけてスライム状態になり、ドロドロと過ごしておりました。 しかし、せっかくの長い休み、只…

成り行きの旅

お盆休み、私はなぜか長野県は松本市からはるばるこんなところに来ていたりして・・・ いや~、大変な小さな旅でした。 詳細は明日以降~♪

千国街道ちいさな旅 仁科三湖編 最終話

中綱湖を後にして、街道は青木湖沿いの林の中を抜けてゆきます。 まるで、木枯し紋次郎や、黄門様と助さん角さん、うっかり八平衛のご一行が向こうから来そうな風景です。 木立が切れると、仁科三湖でもっとも大きい青木湖を望むことができます。そういえば…

千国街道ちいさな旅 仁科三湖編3

木崎湖を後にして、次は中綱湖へ 途中の集落の道端には、 この地区の庚申講の庚申塚が立っています。 庚申講で庚申塚を立てるのは、60年に一度回ってくる庚申(かのえさる)の年。もっとも新しい塚は昭和55年。少なくとも4つは立っていた、この講の一番…

千国街道ちいさな旅 仁科三湖編2

千国街道はしばらく木崎湖畔を通り、山の中へ。 もうすでにこの区間にはハイカーすら訪れないようで、道しるべから先はけもの道に毛が生えた程度にまで荒れています。 途中にある大町市が設置したと思われる道しるべも腐って、もはやその機能を失っています…

千国街道ちいさな旅 仁科三湖編1

昨日の松本は前日の雨も上がり、朝からさわやかな晴れ。 おかげで、ふと旅に出たくなってしまいました。 かといって、私は絵に描いたような貧乏人。そこで、またまた小さな旅に出ることに。(もちろん日帰り) 松本駅発の大糸線に乗り出発。 電車は、安曇野…

ちいさな旅 千国街道(最終話)

旅に病んで 夢は枯れ野を かけ廻る 松尾芭蕉の絶句です。今回は、芭蕉の翁が病床で見た夢は、こんな光景だったのかなと思うたびでした。 私が街道を訪れたのは、霜月の終わり。雪の季節の直前でした。 12月になった今では、小谷の里ではもう雪が降り始めて…

ちいさな旅 千国街道(その13)

さて、温泉です。 平岩駅から、歩いて5分ほどで姫川温泉に着きます。 姫川沿いにあるこの姫川温泉には、かつては数軒の温泉旅館があったのですが、数年前の姫川の大氾濫で大きな被害を受け、今は2軒を残すのみとなってしまいました。 この温泉、湯量は途方…

ちいさな旅 千国街道(その12)

さて、歩き旅の締めくくりは温泉です。 この小谷村は鄙びて趣のある、とても良い温泉が数多くあります。そのなかで、今回は新潟県境にある、姫川温泉へ行くことにします。 南小谷駅前のラーメン屋で、お昼を取り、南小谷発13時33分発の列車で、姫川温泉…

ちいさな旅 千国街道(その11)

小土山石仏群です。ここの石仏群には、ほかと比べるとなかなか興味を引かれる石仏があります。 仲睦まじい、双体道祖神様。穏やかな表情で微笑んでおられます。 こちらは、脱衣婆でしょうか。なかなか迫力のあるお姿です。 この石仏群で一番珍しいのが、この…

ちいさな旅 千国街道(その10)

しつこくちいさな旅編。 源長寺を後にして、しばらくは森の中の道を歩きます。 森を抜けると、目の前に途方に暮れるような光景が広がります。それはまるで時空を超えてしまい、古の世界に迷い込んだような風景です。 ふと、向こうから、旅姿の木枯し紋次郎が…

ちいさな旅 千国街道(その9)

千国の集落を後にして、南小谷の雨中に向かいます。 街道沿いにある諏訪神社。訪れる人も無く、境内はひっそりとしていました。 諏訪神社から少し行くと、古寺の「源長寺」があります。ここにも昔話の光景が広がっていました。 (その10に続く)

ちいさな旅 千国街道(その8)

親坂を下りきると、程なく千国の集落に着きます。 この集落の入口にも、神仏のお姿が。半年の間雪に閉ざされる厳しい地に暮らした人々の、信仰心の篤さを感じます。 この千国の地には、慶長年間より明治のご維新の時まで、松本藩の番所「千国番所」が置かれ…

ちいさな旅 千国街道(その7)

ごつごつとした道はまだまだ続きます。 しばらく行くと、今度は道端に苔むした石が置いてあります。この石は牛つなぎ石と呼ばれ、牛方がこの坂の途中で一息つけるとき、連れている牛を繋いでおいた石といわれています。 石には、手綱を通すための穴が開いて…