究極の鉄道マニア?

 中町にある漬物屋「みづしろ」さんには、敷地内になぜか「線路」が敷かれています。しかもけっこう本格的な線路です。
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 このレール、別に店主さんが鉄道マニアで敷いているわけではありません。昔、店の間口で税が決められていたため、より取られる税金を少なくしようと、松本でも、京都の町屋のように間口を狭くして、奥に長い鰻の寝床のような構造の商家が一般的になりました。大体そういう商家は、通りに面して店があり、その奥が家族の住まいで、さらにその奥に庭があり、一番奥に、商品を保管する土蔵があるのが一般的でした。その一番奥の蔵から、店先まで商品を運ぶのに楽なように、明治期から昭和初期にかけて、多くの商家が自前のレールを敷き、トロッコに商品を載せて運ぶようになったそうです。
 さすがに今では、松本の町でもはこのようなトロッコを見かけることは少なくなりましたが、レールが錆付いていないところを見ると、このみづしろさんのトロッコはまだ現役で働いているようです。