信州松本徒歩歩案内(基礎編その2)
さて、伊勢町通りを東の方向へ進むと、
やがて丁字の交差点(中央二丁目)に行き当たります。
敵に塩を送ると言う諺の語源にもなった、上杉謙信が戦のおかげで民が難渋するのはいかんと、塩止めをされていた敵方の武田信玄の領地に塩を送ったと言う故事の中で、その塩を松本へ運んできた牛の手綱を結んだ石とされる「牛つなぎ石」が鎮座するこの交差点から、左右(南北)に延びる通りが本町通り。
この通りは、戦国末期の松本の城下町形成期から開かれた主要な通りで、女鳥羽川以南の町人地(商人地)として発展し、江戸時代は、野麦街道と善光寺道の分岐点として、商業の中心地となったところです。
今でも、あらゆる商店や飲食店が立ち並び、松本市の中心商業地となっております。
(この本町通、今年中に電線の完全地中化事業や、区画整理事業が終わる予定で、また個性的な店も数多いので、いずれ本町通り歩きを一つの記事として詳しく書こうかと思っております)
(この本町通、今年中に電線の完全地中化事業や、区画整理事業が終わる予定で、また個性的な店も数多いので、いずれ本町通り歩きを一つの記事として詳しく書こうかと思っております)
中央二丁目の交差点を左(北)へ曲がり、100メートルほどいくと、女鳥羽川に架かる千歳橋があります。この橋の南詰めを、
左(西)に曲がるとすぐ、
5.6メートルの振り子を持ち、全長が11メートルにもなる、国内最大の振り子時計が外壁に設置されている、ビルがあります。
このビルは、松本市時計博物館。約400点の古今東西の時計が収蔵されており、その中から常に110点ほどが展示されており、数百年前の時計など、その収蔵品のほとんどが作動可能の状態。
中でも、大名時計をはじめとする和時計のコレクションが充実しており、江戸時代の不定時法の時の刻み方などの説明も充実しております。
この時計博物館を訪れるのは、正午がお勧め。館内のあらゆる時計が、正午の鐘を鳴らしだし、館内中でボーンボーンだのチーンチーンだのポッポーポッポーだのとそりゃもう大騒ぎになります。
また時計博物館なのに、なぜか蓄音機のコレクションも多く、蓄音機の演奏会なども行なわれており、なかなか普段聞けないものなので、興味深いものがあります。
時計博物館、是非立ち寄っていただけたらと思います。
中でも、大名時計をはじめとする和時計のコレクションが充実しており、江戸時代の不定時法の時の刻み方などの説明も充実しております。
この時計博物館を訪れるのは、正午がお勧め。館内のあらゆる時計が、正午の鐘を鳴らしだし、館内中でボーンボーンだのチーンチーンだのポッポーポッポーだのとそりゃもう大騒ぎになります。
また時計博物館なのに、なぜか蓄音機のコレクションも多く、蓄音機の演奏会なども行なわれており、なかなか普段聞けないものなので、興味深いものがあります。
時計博物館、是非立ち寄っていただけたらと思います。
さて、時計博物館を出て、再び千歳橋へ。
すっかり春の川となった女鳥羽川を渡ります。
この女鳥羽川、松本城下が造られる以前は、南北にまっすぐ流れる川だったのですが、
松本城築城の際、外堀の機能を持たせるため、人工的に流路をつくり、途中から強引に曲げてしまったと言うむちゃくちゃなことをしたそうです。
この女鳥羽川、松本城下が造られる以前は、南北にまっすぐ流れる川だったのですが、
松本城築城の際、外堀の機能を持たせるため、人工的に流路をつくり、途中から強引に曲げてしまったと言うむちゃくちゃなことをしたそうです。
女鳥羽川を越た、千歳橋北詰に着くと、
道は大きくクランクを描き、南北に1キロほどまっすぐ続いていた道の見通しが突然遮られます。
これは、枡形と言い、昔の城下町特有の道の形。道をクランク城に曲げ、道を直進してくる敵の目線から城を隠し、またこの桝形内に入った敵を、矢や鉄砲で攻撃するために設けられたものです。
その枡形の遺構は、いまだに観光で訪れる人の目もくらますようで、千歳橋の袂の交番には、地図どおり来たのに松本城が見当たりませんと、多くの方が道を尋ねにくるそうです。
その枡形の遺構は、いまだに観光で訪れる人の目もくらますようで、千歳橋の袂の交番には、地図どおり来たのに松本城が見当たりませんと、多くの方が道を尋ねにくるそうです。
この枡形を通り抜けると、
しかし中には、
老舗の和菓子屋や乾物屋、骨董品店、飲食店、さらにはかつて銀行だった古い建物を改装したホテルもあり、なかなかいい雰囲気です。
そんな大名町で一番異彩を放っている店が、
その蔵書の多さ。棚からあふれた古書が床にも積み上げられ、まるで本の海。
しかも、詳しくは書きませんが、和綴じのいかにも値の張りそうな古い和本が無造作においてあったりして・・・
私のような本好きには、ある意味究極の憧れの眺めです♪
しかも、詳しくは書きませんが、和綴じのいかにも値の張りそうな古い和本が無造作においてあったりして・・・
私のような本好きには、ある意味究極の憧れの眺めです♪
つづく